内藤マシントレ解禁!肉体改造スピード増※画像クリックで拡大表示

 WBC世界フライ級王者の内藤大助(33=宮田)が生まれ変わった肉体で長期防衛を目指す。18日、前王者ポンサクレック・ウォンジョンカム(30=タイ)との2度目の防衛戦(3月8日、東京・両国国技館)が正式に発表された。ポンサクレック戦、同級3位亀田興毅(21=協栄)とのビッグマッチを見据え、昨年12月からスピード増を狙った肉体改造に着手。まずは最初の関門のポンサクレック戦に向けて、テレビ出演も封印し肉体の進化に励む。

 ポンサクレック戦は通過点に過ぎない。この日、4度目の対戦が正式に決まった。昨年7月に王座奪取するまで17度防衛した無敵王者。2度敗れた過去も忘れてはいない。「挑戦者の気持ちでがむしゃらに向かっていく」。強敵ではあるがそれでも、内藤ははるか先を見据えていた。

 現在週2回、都内のスポーツジムで約2時間、汗を流している。15種類以上の器具を使ったプライオメトリックトレーニング。ボクシング界では長い間タブー視されていた、器具を使っての筋力トレだ。昨年1月からコンビを組む白井・具志堅ジムの野木丈司トレーナーは「筋肉の量を増やさずにスピードをつけることが狙いです」と説明した。器具だけでなく、台からジャンプしてパンチを放つなど、独自のメニューもある。

 ポンサクレック戦はもちろん、亀田戦、その後の防衛戦をにらんだ体づくりだ。「30代の肉体で5度の防衛成功が目標です」と野木トレーナー。昨年8月からはマリナーズのイチローも取り組む初動負荷理論のトレーニングも始め、筋肉のバランスを整えてきた。内藤は「33歳がやる練習ではない。本当にきつい」と話すが、その表情には充実感が浮かんでいた。

 当初は今月末か2月上旬に敵地タイでのポンサクレック戦が予定されていた。そのため、昨年12月には沖縄で1日約30キロの走り込み合宿も敢行した。一方で年末年始とバラエティー番組への出演が続き、一部のファンからは「練習やってるのか。テレビ出すぎだよ」と罵倒(ばとう)された。「やることはやってる。試合で出せばいい」と、肉体改造の自信を見せた。

 3月、両国国技館で行われるポンサクレックとの2度目の防衛戦は、TBS系列で午後7時のゴールデンタイムで放送される。「もう試合まではバラエティー番組には出ません。まず目の前の試合を勝たないと。自分は常にがけっぷち。次負けたら終わりですから」。まずはポンサクレックを返り討ちにして、長期防衛の礎を築く。【田口潤】[2008年1月19日8時37分

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