新井田、勝てば防衛戦V7!歴代単独4位※画像クリックで拡大表示

 WBA世界ミニマム級王者の新井田豊(29=横浜光)が浜田流の攻撃ボクシングで世界戦初のKO勝利を狙う。1日、東京・後楽園ホールで同級13位ホセ・ルイス・バレラ(29=ベネズエラ)と対戦する。2月29日の前日計量はともに一発でパス。先日は元世界王者の浜田剛史氏(47)からKO勝利を厳命された。バレラに勝てば歴代単独4位のV7。大記録に花を添えるためにも、浜田氏との約束を果たし、ファンの心をつかむ。

 覚悟は決まった。7度目の防衛戦の調印式と計量。新井田は「普段通りの実力を出せば勝てる。油断をせずに戦う」と高まる気持ちを抑えながら言った。KO宣言こそ口にしなかったが、心中には期するものがあった。

 公開練習のあった先月26日、元WBC世界スーパーライト級王者の浜田氏から「KOを狙え。ファンは期待している。力を見せろ」と気合を入れられた。浜田氏といえば、86年7月、両国国技館での世界初挑戦で、王者アルレドンドを1回3分9秒で倒して王座を奪取した。今でも語り継がれる伝説のKO劇。そんな偉大な大先輩からの闘魂注入は、最高の刺激になった。

 バレラに勝てば、歴代単独4位のV7。具志堅、勇利、徳山に続く大記録だが、知名度はまだ低い。過去9度の世界戦はすべて判定決着。昨年4月の高山戦、同9月のゲホン戦では攻撃的な姿勢を見せたものの、倒しきれなかった。「自分のスタイルも大事だが、そろそろ脱皮の時。お客さんが望むボクシングをするのがプロでもある」と浜田氏。V7をKOで飾れば、記録の価値も増す。

 バレラ戦後は、同級1位で、デビューから16連続KOを記録した怪物ゴンザレス(ニカラグア)との指名試合が濃厚。そのゴンザレスは昨年5月、バレラを1回KOで下している。ゴンザレスに重圧をかけるためにも早期KOで勢いをつけたい。「しっかり準備してきた。あとは明日になれば分かる。何も言うことはない」。いつも以上に口数の少なかった王者の背中に、KOへの強い決意が漂った。【田口潤】[2008年3月1日8時24分

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