昨年9月に引退した元関脇若の里の西岩親方(39=田子ノ浦)が28日、両国国技館で断髪式を行った。白鵬、日馬富士の両横綱に、弟弟子の大関稀勢の里はじめ一門の二所ノ関親方(元大関若嶋津)らが出席。元横綱3代目若乃花の花田虎上氏、元プロ野球の桑田真澄氏ら著名人もはさみを入れ、最後に師匠の田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)が止めばさみを入れた。

 四方に向きを変えての断髪式では、中3だった24年前の卒業式に出席できず、受け取れなかった卒業証書を当時の弘前二中の校長だった片岡通夫さん(85)から授与された。断髪式前には同郷の同学年で元小結高見盛の振分親方との勝負に勝ち館内を沸かせた。

 整髪後には「今日で一生分の涙を流しました。これからは泣きません」とあいさつ。親方としては「初代若乃花、隆の里(元横綱)、若の里をミックスしたような指導をしたい」と抱負を語った。