大関稀勢の里(30=田子ノ浦)が、2横綱を倒して勢いに乗る西前頭筆頭の御嶽海(24=出羽海)を退けて初日から5連勝とした。

 立ち合いで得意の左四つになれず、右のど輪で押し込もうとするも前に出られず、苦しい体勢。それでも、御嶽海が出てきたところで左下手を引き、俵で踏みとどまれた。体を入れ替えて、右上手も引けば勝負あり。22秒7の我慢の相撲で寄り切った。

 「落ち着いていければ、どうにかなると思っていました。良かったんじゃないですか」と息をついた。

 2横綱1大関を倒してきた挑戦者には「見た通りじゃない?」と、力をつけていることを認めた。それでも白星を与えず、序盤5日間を取りこぼしなく終えた。「明日は明日」と、前だけを見据えた。