元小結時天空の間垣親方(本名・時天空慶晃)の突然の訃報に接した31日、東京都墨田区の時津風部屋には多くの弔問客が訪れた。

 入門時の師匠で先々代の時津風理事長(元大関豊山)の内田勝男氏は「僕が病院に駆けつけたときは昏睡(こんすい)状態だった。でも『時天空』と言うと、目を開けた。まじめないい子でした。私生活でもほとんど手を煩わされることがなかった。これから余計に頑張れた力士。残念の極みです」と、早い死を悔やんだ。

 モンゴル出身の幕内千代翔馬は「優しくて、間違ったらちゃんと教えてくれた先輩。まさかこんなに早く逝くとは思わなかった。寂しいです。最後に話したのは9月の秋場所。先輩が入院していたときに幕内に上がったから『強くなったな』と声をかけてもらった。モンゴル語でお別れをしました」と涙目で悲しんだ。

 十両旭秀鵬は「ちょっとだけ状態を知っていて『みんなで見舞いに行く』と話したら、本人が嫌がった。あまり人と会いたくないと。最後に会ったのは秋場所。花道で『元気?』と。元気そうだったので、びっくりです。寂しい。(遺体のある部屋の)中に入ったら、お父さん、お母さん、妹もいた。みんな知っている人たちだから、余計に言葉が出なかった。何て言っていいか…」と沈痛な面持ちだった。

 十両青狼も「思い出はたくさんあります。子どものころから知り合い。親同士が友だちだった。これから良くなるだろうと思っていたのに…」と無念そうだった。