平幕宇良(25=木瀬)が豪快な負けっぷりで館内を沸かせた。大関高安に対し、バックステップ、助走つきの体当たり、足取りなど手の内を出し尽くし、最後は首投げで吹っ飛ばされた。

 高安は宇良を退けた後の支度部屋では「気を抜かないように相当、集中していった。気疲れしました」と苦笑いした。取組前は付け人に足を取らせており、実際にそうされても動じない腰に、中継を見ていた御嶽海が「わざと入らせて足を取らせている。あの首投げは自分も食う」と舌を巻いたほど。大関初勝ち越しだが「会場が盛り上がったから良かったんじゃないですか」と涼しい顔だった。