新十両で西13枚目の矢後(23=尾車)に、試練の土俵が続く。再十両で西14枚目の希善龍(32=木瀬)と対戦。上手投げで敗れ5敗目(1勝)を喫した。

 186センチの自分より5センチも身長が高い相手に、頭から当たって圧力をかけたかった。だが「立ち合いで当たることだけを考えていたけど全然、体も足も出なかった。あまり当たれていなかったです」と反省する立ち合いが、後々にも響いた。けんか四つだったが、相手得意の右四つに組み止められ、左の上手も取れないまま土俵中央で、がっぷり四つ。勝機と見た希善龍の左からの投げで、土俵に転がされた。

 「相手の形になってからの攻めがなかった」と、自分の相撲を取れなかった、もどかしさを残した。「ここが踏ん張りどころ」とも。安易な験直しには頼らず「毎日しっかり体を動かすこと。まだまだ頑張ります」と、試練とは正面から向き合いながら、残りの土俵も務める。