西幕下13枚目の豊ノ島(34=時津風)が、スピード出世で西幕下14枚目まで番付を上げた炎鵬(23=宮城野)と対戦。押し出しで敗れ、星は2勝2敗の五分となった。

 立ち合いで、いきなり左の突きをのど元に受け「あれでペースを乱された」と豊ノ島。立ち合いで張ってから引っ張り込もうという計算は狂い、瞬時に両前まわしを引かれ守勢一方に。小兵タイプの豊ノ島だが、さらに身長、体重とも小柄な炎鵬に潜り込まれ「本来は自分が(相手の懐に)入る側。入られた時の対処法がない」と攻められ、何とか右に回り込み引いて打開しようとしたが、さらに呼び込む形となり、一方的な相撲で押し出された。

 今年夏場所の初土俵から序ノ口、序二段、三段目と3場所連続7戦全勝優勝の21連勝で番付を上げた炎鵬は、横綱白鵬の内弟子として入門した。まだマゲを結えない、いわゆるザンバラ髪で相撲を取る。「これだけ長く相撲を取っているから、ザンバラに負けるのは悔しいし、先輩の意地を見せようと思ったけどね」と苦笑いしつつ「個人的には、あのような相撲を取る子は好きだし、見てても面白いし、応援したくなる。対戦するのは楽しみだったけど、いざやるとなると、やりずらかったね」と、経験豊富なベテランらしい言葉を口にしていた。