北九州市で11日に開かれた大相撲の冬巡業の会場に、横綱白鵬(32=宮城野)を名指しして「白鵬を必ず殺す」などと脅迫する封書が届いていたことが12日、捜査関係者への取材で分かった。11日の日中に届き、福岡県警が警戒に当たったが、不審な人物は確認されなかった。県警は脅迫容疑などで捜査している。捜査関係者によると、封書は、北九州市立総合体育館に郵送で届き、差出人として偽名とみられる男の名前が書かれていたほか、「福岡市天神町」といった不正確な地名が記載されていた。

 白鵬は12日夜に、沖縄・宮古島市で13日から2日連続で行われる巡業に参加するために、福岡から空路で宮古島入りした。到着した宮古空港では、同じ飛行機だった乗客らや待ち構えたファンらとの記念撮影に応じて笑顔を見せていた。空港を出ると「暖かいな」と南国の気候に表情はやわらいだ。しかし、脅迫文に関して報道陣から問われると「それは明日話す」と神妙な表情に変わった。

 県警は封書の指紋を調べるなどして差出人の特定を進める。白鵬は、元横綱日馬富士関が平幕の貴ノ岩に暴行し、負傷させたとして書類送検された事件で、当時現場となった鳥取市内のラウンジにいた。