十両佐田の海(30=境川)が“手痛い”今年初白星を挙げた。剣翔との1番はまず剣翔に軍配が上がったものの、物言いがつき同体と見なされた。

 取り直しの1番は、剣翔が土俵際で捨て身の投げを打ち、プロレスのブレーンバスターのように佐田の海は完全に裏返って背中から落ちた。軍配は再び剣翔に上がった。ところが、またも物言いがつき、審議の結果、軍配差し違えで佐田の海の勝ちとなった。

 佐田の海は体を浴びせにいったというが「僕は飛んじゃった方だったからね。向こうの足が先に出たのか、とか考えたけど(あの体勢では)わからないですよ」。剣翔の右肘が先に下についたとの判断で、決まり手は寄り倒し。幸いけがもなく「物言い2度は初めてじゃないかな。(場内は沸いていたが)もう1丁は勘弁してほしいです」と苦笑いしていた。