大相撲春巡業が2日、岐阜・中津川市で行われ、春日野巡業部長(元関脇栃乃和歌)が、異例の訓示を発した。

 通常は全員まとめて1度だけだが、この日は2度に分けて行われた。まずは関取衆だけを集めて「厳しい状況は変わらない。こういう時期だから大相撲の底力を見せましょう」などと話した後に、行司、呼び出し、床山、世話人、若者頭の裏方を集めて再び訓示。職種ごとに代表者を定めて毎朝、興行外の行動を報告することを求めた。

 これまでにない新しい試みは、春日野巡業部長の提案で「小さなことでも話していこうと。何かあったときは迅速な対応が必要。(巡業は)力士中心でまわっているけど、みんなが気を緩めることなく」と説明した。昨年末から続く、一連の不祥事からの再起に向けて協会員全員が一丸となる。