横綱白鵬が、初顔合わせの豊山を退けて1敗を守った。立ち合いから、豊山の激しい突き押しをのど元に何発ももらった。それに応えるように白鵬も突き押しで対抗。1度土俵際に追い込みながらも引いてしまいのど輪をもらったが、こらえてもろ差しになると、一気に土俵際まで運んで寄り倒した。めまぐるしい攻防戦を制して「いい相撲だったかな」と充実の表情を浮かべた。

 初顔合わせとなった6日目の阿炎戦で、今場所初黒星を喫した。「完全に見すぎた。守りすぎた」と警戒心が強かったと分析。だから「(今日は)受けてやる、という反省が多少出た。引きは中途半端だったけど前に出られた」と気持ちも体も攻めの姿勢を見せた。中日折り返しも、疲れは「ないね」と涼しい顔。自身初の2場所連続休場明けからの優勝へ、1差の栃ノ心を追う。