復帰2場所目となる東三段目33枚目宇良(26=木瀬)が、初日を白星で飾った。

スピード感のある立ち合いから、西三段目33枚目栄風(25=尾車)を一気に押し出した。「何としても勝ちたいという気持ちで、前に出る相撲を取っただけ」と振り返った。

右膝前十字靱帯(じんたい)損傷などで三段目91枚目まで陥落。6場所ぶりに復帰した先場所は、6勝1敗と復活へ好スタートを切った。昨年の名古屋場所で前頭4枚目まで上り詰めた「角界の業師」だが、今の番付は「実力的にもこの地位が同等だと思っている」と謙虚に語る。「気持ち的にも全力を出さないと足りない。それくらいの気持ちで取っている」。

今場所に向けた調整は「あまり詳しくは言えない」と秘密主義を貫くが、出稽古では「いろんな方が来てくれて収穫もあった」と充実の表情。星勘定を気に留めず、一番一番を全力で取り組む。