東前頭13枚目阿武咲(22=阿武松)が碧山を押し出し、2連勝を飾った。

「よかったですね。1発1発が重い相手なので、そこを気をつけた」というが、立ち合いから一気に巨漢の相手の上体を起こし、突き押しをもらう間もなく勝負を決めた。

新入幕の17年夏から3場所連続2桁勝利を挙げ、4場所目で新三役を射止めた。とんとん拍子で出世した男だが、小結だった初場所中に右膝後十字靱帯(じんたい)を損傷し、途中休場。春場所は全休し、番付は十両に落ちた。ところが、再入幕2場所目にして早くも復活ムードが漂う。

「感覚はその時(番付を上げていった時)に近いと思いますが、過去は忘れて新しい自分で頑張りたい。(昔は)何でこんなに勝てるのかと思うぐらい勝ってたんですよね…。難しいですよね、相撲って」。22歳で酸いも甘いも経験した早熟派が、2度目の旬を迎えようとしている。