大相撲初場所で初優勝を飾った関脇玉鷲(34=片男波)から、40歳超え宣言が飛び出した。千秋楽から一夜明けた28日、東京・墨田区の部屋で会見。04年初場所の初土俵から無休の鉄人は「できるまでやりたい。40歳を超えても」と宣言した。前夜の睡眠時間は「2時間半」。27日の早朝に、第2子の男子が誕生した。多忙な千秋楽から一夜明け「奥さんが頑張ったので今度は自分の番だと思った」と玉鷲。3900グラムの大きな赤ちゃんを産んだエルデネビレグ夫人に感謝した。

一方、玉鷲が初優勝を決めた日にアイドルグループ「嵐」が、20年末での活動休止を発表。テレビをつけると嵐、新聞の1面も嵐。玉鷲の初優勝とぶつかってしまった。この話題を振られると「嵐? 俺は全然、1面じゃなくていいよ」と豪快に笑い、頭になかった様子。「(初優勝と次男誕生の)ダブルパンチだったけどね。って、ダブルパンチって言い方はおかしいか。2ついいことがあったしね」。初優勝と第2子誕生で幸せいっぱいだった。

春場所の成績次第では、大関とりの機運も高まる。昭和以降、大関昇進の最高齢は37年1月場所で昇進した鏡岩の34歳。玉鷲が昇進すれば、最高齢昇進となる。玉鷲は「先のことを考えず一番一番楽しく戦いたい」とうなずいた。【佐藤礼征】