大相撲の新大関貴景勝(22=千賀ノ浦)が27日、大阪市内で会見した。

伝達式に続いて行われ「武士道精神」「感謝の気持ち」「思いやり」などの言葉を選んだ口上については「点数は自分で付けるものじゃない」と話したが「決意をしっかりと言えた」と、納得した様子で振り返った。言葉は、24日まで行われた春場所千秋楽からほどなく、誰かに相談するわけではなく、自分で決めたという。

今後については「結果で残すしかない」と、力強く話した。22歳とあって「もう一つ上を目指したい」と、横綱への思いものぞかせた。相撲界には、横綱を務めた力士のほとんどが四つ相撲を得意とし、貴景勝が得意とする押し相撲は、横綱としては通用しないのではないかという通説がある。それについては「そう言われることが頑張れる材料。もともと十両も無理だと言われていた。攻撃パターンも多くないけど、信じて(応援して)くれた人の気持ちに応えたい」と、緊張した様子を見せず、力説した。

また「両親と約束した夢は、まだかなっていない。まだ途中。ただ、一つの扉は開いたかなと思う。これからも、もっともっと相撲道に精進して、親孝行したいなと思う」とも語った。この日の伝達式、会見の様子を見守った両親に、次は横綱として口上を述べる姿を見せることを誓っていた。