ドナルド・トランプ米大統領(72)が、5月26日の大相撲夏場所千秋楽(東京・両国国技館)の観戦を希望していることが12日、分かった。

関係者によると、トランプ氏側は升席での観戦を希望。大勢の警備担当者らの席も確保するため、正面1~3列目付近の大部分の席の確保へ対応を始めているという。ある関係者は「(夏場所)千秋楽のチケットだけ特別。購入者の氏名、住所まで確認していますし、座席位置の記載がないまま発券している席もあります」と明かした。超厳戒態勢での開催となる。

日本相撲協会によると、内密に観戦に訪れたケースもあるため、外国首脳の観戦有無や、どの程度観戦したかなどは把握していないという。それでも3月の春場所千秋楽ではフランス、メキシコ、ハンガリーなど海外6カ国の関係者が、表彰に訪れるなど協会側は要人への対応経験は豊富。現役の米大統領が観戦したケースがあるか不明だが、大の相撲通として知られるフランスのシラク大統領(当時)は何度も観戦。シラク氏は大統領時代に、シラク杯を直接手渡すことを希望したが調整がつかず、当時の時津風理事長(元大関豊山)に託したこともある。

今回のトランプ氏は、安倍首相と並んで観戦する計画だ。さらに総理大臣杯を授与すると一部で報じられたが、シラク氏のケースと同様「トランプ杯」を創設し、優勝力士に手渡す可能性がある。口上で「武士道精神」を掲げた新大関貴景勝はこの日、神奈川・川崎市の巡業に参加し「相撲は日本の国技。礼儀作法も見てほしい。一番良い成績で千秋楽を迎えたい」と力説した。各力士が優勝して歴史的瞬間に立ち会おうと、活力に変えていた。