7月の大相撲名古屋場所を途中休場した大関栃ノ心(31=春日野)が11日、仙台市で行われた巡業に合流した。

ぶつかり稽古では早速、三段目から幕内まで計6人に胸を出した。さらには取組も行い、関脇御嶽海をつり出し。「そのために来ているから」と観客を沸かせ、存在感を示した。

名古屋場所は4大関全員が休場。栃ノ心は痛めた左肩と右膝を、前日10日まで栃木県内の温泉で行った湯治で快方に向かわせた。今回の巡業も不在だった4大関で初の参加者となった。

かど番となる秋場所(9月8日初日、東京・両国国技館)へ、最高の発奮材料がある。母国ジョージアの実家からほど近いムツケタ市内に、来春にも豪邸が完成予定だと明かした。体育館2個分、バスケットボールのコートが4面は確保できる土地を購入。2棟の建物には自分専用のレストラン、バー、トレーニング施設、プール、サウナ、ジェットバス…。相撲と柔道で獲得したトロフィーなどは市民が閲覧できるよう検討中だという。土俵を模した照明を天井に取り付け、建物の入り口には「栃ノ心」という漢字の表札も完成。まさに“栃ノ心御殿”だ。

1年前から着工し、総額は「さあね」と、はぐらかすが「まだ全部は支払い終わっていない」という。それだけに「頑張らないといけないな」と気持ちを高ぶらせていた。【高田文太】