大相撲の大関高安(29=田子ノ浦)が30日付の日刊スポーツ(東京本社版)に、断髪式を終えた兄弟子で元横綱稀勢の里の荒磯親方との思い出を披露するサプライズの全面広告を掲載した。

1月の初場所で現役を引退した荒磯親方は29日に、東京・両国国技館で「稀勢の里引退荒磯襲名披露大相撲」を行い、約17年間連れ添ったまげを切り落とした。

弟弟子の高安もその際に、はさみを入れた1人で、最後の横綱土俵入りでは太刀持ちも務めていた。広告では2005年(平17)の入門時に既に幕内力士だった兄弟子に、初めての本格的なぶつかり稽古で戸惑いながらも胸を借りた出来事や、同じ茨城県出身ということもあって幾度となく食事に誘われ、目をかけてもらった思い出などを回想。高安が新十両昇進を決めたときには2人で“プリクラ”代わりに証明写真を撮った秘話や、大関昇進時には知人と3人でシャンパンボトルを30本も空けた逸話も披露されている。

長くお世話になり、大関にまで引き上げてくれた荒磯親方へ、何か感謝の気持ちを伝えられないかと考えて温めてきた企画。最後は高安自身の直筆で、メッセージもつづられている。