日本相撲協会が、10月に大規模火災が起きた沖縄・首里城の敷地内で復興祈願の横綱土俵入りを行う方向で調整していることが2日、分かった。

14、15日に沖縄・うるま市で行われる冬巡業「沖縄場所」の実行委員会の関係者が明らかにしたもので、実施日は13日を予定している。

土俵入りは九州場所で43度目の優勝を果たした横綱白鵬(34=宮城野)が務める方向だ。白鵬自身も九州場所から一夜明けた先月25日には「首里城が燃えてしまった。(土俵入りは)沖縄から声があれば。四股を踏んで邪気を追い払う、そんな役割もあるのかなと思う」と希望していた。9月に日本国籍を取得。「日本人になってできることはないか」と、九州場所初日に獲得した懸賞19本(57万円)を、10月に台風19号で被害を受けた宮城・大崎市に寄付した。日本人として、今度は日本が誇る世界遺産の復旧に一役買うことになりそうだ。

日本相撲協会は東日本大震災の復興を祈願した土俵入りを、東北各地にて被災した11年から9年連続で実施している。今年6月には横綱鶴竜が宮城・南三陸町で土俵入りを披露していた。