昨年1月の初場所限りで現役を引退した元関脇豪風の引退、年寄押尾川(40=尾車)襲名披露大相撲が1日、東京・両国国技館で開催された。

秋田県森吉町(現北秋田市)出身の押尾川親方の断髪式では、最後に止めばさみを入れた師匠の尾車親方(元大関琴風)はじめ、関係者約270人がはさみを入れ、地元秋田からきた「応援する会」の会員約60人や、首都圏在住の北秋田市出身者らも駆けつけた。また断髪式前には、津谷永光・北秋田市長から「北秋田市市民栄誉賞」も授与された。

応援する会の北林丈正会長も、土俵上のパイプいすに座る押尾川親方のマゲにはさみを入れた。同じ森吉中で柔道部の先輩にあたる押尾川親方について「一本背負いとか足技とか、柔道の技もよく取組で出していましたね。昔の親方タイプとは違った新しい親方像を作ってほしいですね」と期待。津谷市長も「気は優しくて力持ち。小兵なんだけど、本当の相撲道をしっかり踏襲されている方です。体が小さくても十何年間も現役でやれたのは、トレーニングと精神力と鍛錬のたまもの。鍛え方次第、努力次第では横綱になれるんじゃないか、そういうことを彼にはやってほしい。期待してます」と第2の角界人生に期待を寄せた。