大相撲春場所で11勝をあげ、大関昇進を確実にした関脇朝乃山(26=高砂)が23日、大阪市内の部屋で一夜明け会見に臨んだ。新型コロナウイルス感染拡大の影響で代表者による取材のみ。春場所は史上初の無観客開催で行われたが、一夜明け会見も異例の形で行われた。

朝乃山は「優勝には届かなかったが、新たなスタートと思う。大関の座を目指してやってきた。ひとつは目標を達成した」と語った。無観客開催については「今まで声援を受けて相撲をとってきた。声援がないのは苦しかった。応援してくれる人たちがいて、いつも通りのイメージで1日1番しっかりやろうと思ってきた」と明かした。

25日の臨時理事会、夏場所の番付編成会議で大関昇進が正式に決まる。「(大関は)ないと思っていた。(近大出身で)大阪で決めたことはうれしい。お客さんがいる中で姿を見せたかった」。師匠の元大関朝潮の高砂親方は「俺とは持っているものが違う。生かすのは自分。こうべを垂れる稲穂かなじゃないけど、おのれを磨かないといけない」とエールを送った。