NHKは中止となった夏場所に替わり、24日から3週にわたって「大相撲特別場所~テレビ桟敷へようこそ~」を放送する。第1回の24日は午後3時5分から。夏場所の初日、8日目、千秋楽の日程に合わせ、過去にNHKが制作した名勝負や名力士のドキュメンタリー番組を放送するほか、本場所再開を待つ現役力士が、3週連続でリモート出演をする予定だ。大相撲ファンが本場所の再開を心待ちにする中で、NHK広報部の担当者は23日までに「さまざまなスポーツが中止や延期となる中、NHKではプロ野球やJリーグなど過去の名勝負をお伝えしております。同様に、日本相撲協会から夏場所の中止が発表された後に、毎場所、大相撲中継を楽しみにしている視聴者の皆様に楽しんで頂ける番組を放送できないか考えてきました」と、放送の経緯を説明した。

夏場所の中止が発表された今月4日以降、NHKにも多数の声が届いているという。「夏場所の中止が発表された後から、電話、ハガキ、ツイッターなどで『柏鵬時代の映像を流してほしい』などといった声が、多数ございました」。無観客で開催された春場所から2カ月以上が過ぎ、視聴者も大相撲中継を渇望しているようだ。

24日放送の第1回(24日放送)は「歴史彩る横綱全盛期」と題して、元横綱千代の富士や北勝海(現八角理事長)、朝青龍らのドキュメンタリー番組が放送される。「現在の小中学生のような若い大相撲ファンに少しでもなじみのある親方や力士の懐かしい映像を見て頂くことで、大相撲の長い歴史のつながりを楽しんで頂ければ」。

立ち止まって歴史を振り返る。この自粛期間が、大相撲の魅力を再確認するきっかけになるかもしれない。