中止になった大相撲夏場所で2場所連続45回目の優勝を目指していた横綱白鵬(35=宮城野)が6日、NHK総合にリモート出演し近況などを語った。

NHK総合は同日午後4時10分から「大相撲特別場所~テレビ桟敷へようこそ~」を放送。中止になった夏場所にかわり、2週前から毎週日曜日に、3週にわたり放送するもので、最終回のこの日は「再開待つ本場所へ」と題して、現役力士でともに宮城野部屋の白鵬と前頭炎鵬の、過去の特集番組を中心に編成。白鵬は番組後半、12年前に放送された同郷先輩横綱の朝青龍とのライバル物語を特集したスポーツ大陸「激突 朝青龍と白鵬」の後にリモート出演した。

部屋では10日ほど前から、接触を伴うぶつかり稽古や申し合いも再開しているという。また「30歳を超えると筋肉が落ちるから常に緊張感を与えている」と筋トレも欠かさない。無観客での開催を目指す7月場所(19日初日、両国国技館)まで、3月の春場所から4カ月もブランクがあることには「関脇に上がったころに『早く(本場所が来て)横綱、大関を倒したい』と思っていた。以前、話した優勝50回(の目標)も場所が来ないと達成できない。早く(本場所で)相撲を取りたい、というのが正直な気持ちです」と、本場所を待ちわびる心境をたとえた。

07年7月の名古屋場所が新横綱。在位が丸13年を終え14年目を迎える。尊敬する元横綱大鵬から「昇進した時に引退を考えていた」と“覚悟”を知らされた時に、白鵬自身は「(体に)電気が走った。緊張感を持って3年、5年(横綱を)できればいいか、と思っていたので13年もできるとは思っていなかった」と笑いつつ、なおも「まだまだいけるな、という感じ」と、衰え知らずを強調した。

横綱朝青龍のおいで十両の豊昇龍(立浪)との対戦はもちろん「(父の)琴ノ若関とは対戦したことがあるので、ぜひ琴ノ若と対戦したい」と、春場所で新入幕勝ち越しを決めた期待のホープとの対戦も心待ちしている様子。ファンに向けて最後に「みんなで(困難を)乗り越えて、本場所や巡業で皆さんと会えるのを楽しみにしています。そのためにも一生懸命、いい体を作って、いい相撲を見せられるように頑張ります」とメッセージを送った。