日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)は大相撲7月場所10日目の28日、報道陣の電話取材に応じ、不要不急の外出をしたとみられる田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)が新型コロナウイルスの抗原検査を受けて陰性だったことを明かした。

田子ノ浦親方は不要不急の外出の末に泥酔したとし、その写真がネットなどに流れて問題視されている。同広報部長は「私はネットも写真も見てないが、そういうことがあって検査を受けたのは分かっている」と説明。田子ノ浦親方が協会執行部から呼び出されて注意を受けたかについては「詳しいことは聞いてないけど、報告があればお伝えします」とした。外出した時期については「本人が場所中かどうか分からないと言っている」と不明とした。

相撲協会は7月場所開催にあたり、新型コロナウイルス感染症対応ガイドラインを作成。親方や力士ら協会員は基本的には外出禁止で、不要不急の外出をしないように定められている。芝田山広報部長は、田子ノ浦親方の会食事情について「接待を伴うような場所ではない」と説明。しかし「泥酔はまずい。部屋持ちの師匠だから、その辺は協会一丸でやっているんだから気をつけてもらわないと困る。浅はかな行動を取って欲しくない。自覚のなさというか。たくさんの中で1人、2人がこういう行動を取ると大きな問題になる」と話した。

最近では東前頭5枚目阿炎と幕下以下の力士1人が、場所前から複数回キャバクラに行っていたことが明らかになったばかり。阿炎は25日の7日目から休場しており、再出場はない見通し。田子ノ浦親方の会食時期などは現段階では不明だが、協会が一丸となって本場所開催に向けて感染防止策を徹底している中で、またしても自覚ない行動が発覚してしまった。