復活優勝を遂げた東前頭17枚目の照ノ富士(28=伊勢ケ浜)を、協会トップの八角理事長(元横綱北勝海)も称賛した。

取組前は「決定戦にはなりたくないから集中していると思う。(膝に不安があるから)もちろん、1番で(決める)というね。立ち合いで圧力をかけて御嶽海の出足を止めたいところだろう」と話していた。

そして優勝が決めると、復活優勝について「大関が序二段まで落ちて相撲を取る。何とも言えないが、よく戻ってきた」とほめた。さらに「幕内の緊張感の中、今場所は気持ちで(相撲を)取っていた。こんなに早く優勝できるなんて、本人も考えていなかっただろう。戻ってすぐの優勝だから素晴らしい。優勝経験があるから、やっぱり元大関だ」と続けた。

平幕上位に番付アップが予想される来場所については「なかなか難しいものがあるんじゃないか。まだ(膝に)不安もあるだろうし、今場所のように、というのは難しいだろう。まだ(大関の頃のように)戻っていない気がする」と見通しを述べていた。

また、1差の優勝次点だった新大関の朝乃山(26=高砂)についても言及。「新大関としては合格じゃないかな。12勝は立派。最後は横綱、大関が(朝乃山以外)全部、休場して、自分のことで精いっぱいだったところで、いろいろなものが(朝乃山の双肩に)のしかかって集中できなかったような気がする」と推察。その上で「でも頑張った。いい勉強になったのでは。これからだから」と次期横綱候補に期待を寄せた。