大相撲の東前頭5枚目霧馬山(24=陸奥)が、兄弟子の横綱鶴竜に影響を受けて、食生活を改善していることを明かした。

都内の部屋での稽古後、電話取材に応じた。8月の健康診断で体重が3キロ増加して138キロとなり、140キロも目前に迫った。細身の体が目に見えてたくましくなってきた24歳は「好き嫌いがいっぱいあったけど、今は慣れてきて何でも食べるようになった」と説明した。

特に昨年9月に井筒部屋から鶴竜が転籍し、横綱の食事が参考になったという。「納豆は最初臭くて食べられなかったけど、1年前くらいからよく食べてます。横綱が毎日食べているので。話を聞いて体にいいと聞いた」。自発的に横綱の行動を観察。「もうちょっと10キロ、20キロほしい」と、さらなる増量を求めた。

7月場所で初めての上位戦を経験したホープは6勝9敗と負け越したものの、大関貴景勝や関脇御嶽海を撃破するなど存在感を示した。「すごい楽しかった。ほんとに大関に勝ったのかなと思って。次の相手、横綱とか大関とかと当たった後は緊張感もなく楽に相撲が取れた」と、笑みを交えて振り返った。

まだ鶴竜が相撲を取る稽古を再開していないため、この日は若い衆を相手に約25番取って調整した。

「先場所負け越しなので、今場所は勝ち越したい。2場所負け越してないんで、怖いなあって。それを頭の中に入れていきたい」

昨年春場所の新十両昇進後、2場所連続の負け越しを経験していない男が、さらに成長した姿を見せる。【佐藤礼征】