大関朝乃山(26=高砂)が11月場所3日目の10日、日本相撲協会に「右肩三角筋挫傷により約4週間の治療を要する見込み」との診断書を提出して休場した。16年春場所で初土俵を踏んで以来初の休場で、今場所の十両以上の休場は横綱白鵬、鶴竜らに続いて5人目。再出場がなく負け越せば、来年1月の初場所を自身初のかど番で迎える。

高砂親方によると、勝った初日の霧馬山戦で右を差した時に、相手の頭が右肩付近にぶつかり負傷した。痛みを抱えながらも2日目に出場するも、小結照ノ富士の豪快な上手投げで転がされて今場所初黒星。この日朝も痛みが取れずに病院に行かせたが、部屋に戻った時も痛みを訴えたため休場させることを決意した。再出場について師匠は「痛みが取れればだけど、そう簡単には。しっかり治すことだ」と無理はさせない。

高砂親方が場所後の12月に65歳の誕生日を迎えて定年となるだけに、朝乃山の今場所に懸ける思いはこれまで以上に強かった。ただ「俺の定年のことは関係ないから、しっかり治すことだ」と高砂親方。無念の休場だが今は治療に専念して、次に土俵に上がった時にこの悔しさを晴らす。【佐々木隆史】