大相撲の伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)は9日、初場所(10日初日、東京・両国国技館)で2場所連続優勝を目指す大関貴景勝(24=常盤山)の綱とりについて、慎重に言葉を選んで見解を示した。報道陣の電話取材に応じ「そのときの流れ、結果を見てから話し合って決める」と話した。

横綱審議委員会の横綱昇進に関する内規では「大関で2場所連続優勝、もしくはこれに準ずる成績」となっているが、同審判部長は「レベルの高い優勝、全勝(優勝)したら上がるとか、はっきり言われると困る。決まっていることではない」とした。11月場所では白鵬と鶴竜の両横綱、朝乃山と正代の2大関が休場。今場所も両横綱が初日から不在となっている。「(11月場所では)横綱ともやっていない。やはり結果を見てから。(2場所連続優勝が横綱昇進の)確定ではない」と話した。

また、878人の協会員を対象に行ったPCR検査の結果を受けて、新型コロナの影響により関取15人を含めた力士65人が休場する事態となった。取組編成にも影響を及ぼすため伊勢ケ浜審判部長も「結構(休場者が)多いので割は難しいけど、つくっていかないといけない」と緊張感をあらわにする。新型コロナの影響で休場した力士の来場所の番付の扱いについては「今日(検査結果が)分かったので、今すぐ答えを出すということにはならなかった。まだ具体的に決まっていない」と、場所後の番付編成会議で話し合うという。