前日、初日からの連敗を4で止め巻き返しが期待されていた大関貴景勝(24=常盤山)が、平幕の阿武咲(24=阿武松)に不覚を取って5敗目。電話取材に応じた八角理事長(元横綱北勝海)は、精神面のもろさを指摘した。

押し切れず、引いて相手を呼び込んで墓穴を掘った先場所の覇者を「精神的に粘り強く行かないと。楽に勝とうと思うと、ダメだダメだと(体が)反応して(引いて)しまう。気持ちが切れかかって取っている今場所はきついだろう」と迷いを察した。

さらに「目標が定まらず集中力というか、今場所は長く感じているだろう。いい時は誰でも力を出せる。こうゆう(悪い)時に、いかに力を出せるか。体を動かすのは精神力、気持ちの強さが必要だ」と、出場している約600人の力士の中で、番付最上位の貴景勝に奮起を求めた。