西前頭筆頭大栄翔が北勝富士を下し、単独トップを守った。立ち合いから一方的に突き押しで攻めた。勝機を見いだそうと左右に動く北勝富士を逃さず、突き出しで下して9勝目。
9日目に初黒星を喫するも、連敗はしなかった。 1差で大栄翔を追いかける大関正代は、遠藤を突き落として、かど番を脱出した。立ち合いで立ち遅れて中に入られ、防戦一方となったが、土俵際で強引に突き落とし。物言いがつき協議の結果、軍配通りに正代の勝ちとなった。
大関朝乃山は、玉鷲を寄り切り、かど番脱出に王手をかけた。鋭い出足で立ち合い出ていき、右を差して左上手を取って盤石な体勢を作った。9日目終了時点で10人いた3敗勢は、朝乃山、平幕の明生、逸ノ城だけが残った。 優勝争いは、1敗で単独トップの大栄翔、2敗の正代、3敗の朝乃山、明生、逸ノ城が追う展開となった。10日目の熱戦を写真で振り返ります。
東 龍 | ○ | 寄り倒し | ● | 明瀬山 |
豊昇龍 | ○ | 外掛け | ● | 琴ノ若 |
★豊昇龍 (5連敗から5連勝で星を五分に)体の動きも良くなった。この気持ちで最後まで頑張りたい。上手取ったら頭をつけた方がいいと言われていたので、親方の言う通りに取ったらいい方にいった。
逸ノ城 | ○ | 寄り切り | ● | 翠富士 |
佐田の海 | ○ | 寄り切り | ● | 碧 山 |
照 強 | ○ | 押し出し | ● | 妙義龍 |
徳勝龍 | ● | 下手投げ | ○ | 天空海 |
★天空海 (昨年12月に新型コロナに感染し)もうちょっと早く調整ができていればと思った。場所中で合わせるしかなかった。左膝に水がたまっていて、今日抜いたら調子が良くなった。勝ち星を増やして、来場所でできるだけ番付が落ちないようにしたい。
明 生 | ○ | 寄り切り | ● | 霧馬山 |
琴恵光 | ○ | 押し出し | ● | 翔 猿 |
竜 電 | ○ | 寄り倒し | ● | 豊 山 |
★豊山 向こう(竜電)の寄せが速かった。先場所、前みつを引かれて負けたので余計なことを考えてしまった。残り5日間、必死にやるだけ。ケガしないためにも前に出ていくしかない。下がるとケガするリスクが出てしまうから。
志摩ノ海 | ● | 押し出し | ○ | 輝 |
★輝 今日は今場所で一番いい相撲がとれたと思います。相手を起こすより、自分の角度を守っていけば自然に起こせると思っていった。
宝富士 | ○ | 寄り切り | ● | 琴勝峰 |
★宝富士 前に攻めていた。(土俵際は)見えなかったので、相手の足が。前に攻めたことが良かった。
北勝富士 | ● | 突き出し | ○ | 大栄翔 |
★大栄翔 しっかり前に出る相撲がとれたんでよかったと思います。(前日初黒星も)気持ち的に切り替えて思い切りいこうと。逆に吹っ切れたと思います。
★北勝富士 土俵際残ったときに右手がはずに入ってチャンスだと思ったけど、そこでもう1歩目が出なかった。課題が残る取組。
高 安 | ○ | 押し出し | ● | 栃ノ心 |
阿武咲 | ● | 引き落とし | ○ | 御嶽海 |
★御嶽海 前に持っていくのがベストと思ったが、自分も窮屈だった。体を開いて次に攻めようと思ったところ、相手が落ちてくれた。
照ノ富士 | ● | 突き落とし | ○ | 隆の勝 |
★隆の勝 (軍配差し違えで6勝目)最後はとっさというか、体が自然にああいう動きになった。考えてやったわけじゃない。
朝乃山 | ○ | 寄り切り | ● | 玉 鷲 |
遠 藤 | ● | 突き落とし | ○ | 正 代 |
★正代 (物言いがつくも)勝ったかなとは思いました。今場所勝った8番の中では一番、余裕がなかったかも。勝ち越すことができてひと安心ですね。これでひと息つけるかな。
貴景勝 | ● | 不戦 | ○ | 隠岐の海 |