日本相撲協会は28日、東京・両国国技館で理事会を開き、審判規則の一部変更を決めた。

変更点は以下の2点。

<1>審判委員 第4条 審判委員は、力士の立ち合いが成立する前に、相撲が取れる状態ではないと認めた場合には、協議の上で当該力士を不戦敗とすることができる。(第4条が加わり、以下条文が繰り下がり合計13条となる)

<2>禁じ手反則 第3条 1.(変更前)後立褌(うしろたてみつ)のみをつかんだ時は、行司の注意により、とりかえねばならない。

(変更後)後立褌のみをつかんだ時は、行司の注意により、離さなければならない。

<1>については初場所9日目の幕下取組、湘南乃海-朝玉勢戦を受けたもの。同取組では、最初の立ち合いで手つきが不十分だったとみられ、行司が「待った」をかけたが、頭同士がぶつかり合い、湘南乃海がフラフラになって立てず、審判団が協議をした後、本人の意思を尊重して取組をやり直した。

審判部の伊勢ケ浜部長(元横綱旭富士)は前日27日の報道陣の取材対応で「著しく相撲が取れない場合は、相撲を止めてみんなで相撲を取らせるか、取らせないか協議して決める」と、相撲が取れないと判断した場合は不戦敗にすることを、勝負規定に加えると明言していた。