かど番の大関貴景勝が、先場所の雪辱を果たした。頭を激しくぶつけ合った立ち合い。どちらも1歩も引かず、何度も頭をぶつけ合った。低い姿勢を保ちながら下から突き起こすようにぶつかり、同時に腕を伸ばして大栄翔の上体を起こした。相手の体勢が崩れたのを見逃さず、左からの突き落としを決めて2勝目。「実力のある相手なので、しっかり向かっていく気持ちでいきました」と先場所は敗れた相手に勝ちきった。

本来なら春場所は大阪開催だが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により東京開催となった。兵庫県出身の貴景勝にとって、準ご当地場所となるはずだったが「これは仕方がないこと。土俵に上がったら東京も大阪も変わらない。土俵に上がったら気持ちしかない」と切り替えている。かど番脱出まで残り6勝。「毎日初日だと思ってやっていくだけ」と引き締めた。