結びの一番終了後の弓取り式で、33年ぶりの出来事があった。この日、初めて弓取りを務めたのは、西幕下20枚目の朝乃若(28=高砂)。

最高位は一昨年春場所の東十両4枚目という関取経験者だ。関取経験者が幕下以下に番付を下げた後に、弓取り式を務めたのは91年名古屋場所の秀ノ花以来。朝乃若は「いい雰囲気で緊張した」と話し、本場所の弓取りデビューを「ちょっとヒヤッとしたので60点」と、自己採点した。

この日から照ノ富士が休場し、当初は同部屋の聡ノ富士が務める予定だった弓取りの大役を、急きょ打診された。「若松親方(元前頭朝乃若)から今日(2日目)の昼に電話で『いけるか?』と聞かれて『分かりました』という感じ」。3月31日の春巡業で、初めて公に弓取りを披露。その時も急きょの大役だったが、約1カ月の春巡業の半分で務めていた。とんとん拍子の本場所デビューだった。

そもそも初めて弓取りの稽古をしたのが、昨年10月の秋巡業。2メートルを超える弓が、思いのほかなじんだ。現在は4場所連続勝ち越し中で関取復帰も間近。「関取で弓取りを目指します」と意気込んだ後、持ち前のサービス精神を発揮し「あと、嫁取りも」と笑った。原則として結婚は関取でなければできないだけに、まずは相撲と弓取りの稽古に精進する。【高田文太】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)

2日目から弓取式を務めた朝乃若(撮影・高田文太)
2日目から弓取式を務めた朝乃若(撮影・高田文太)
弓取式を披露する朝乃若(撮影・小沢裕)
弓取式を披露する朝乃若(撮影・小沢裕)
弓取式を披露する朝乃若(撮影・小沢裕)
弓取式を披露する朝乃若(撮影・小沢裕)