元横綱大鵬の孫で元関脇貴闘力の三男、西十両14枚目王鵬(21=大嶽)が、関取として初めての勝ち越しを決めた。

幕内経験者の東十両4枚目豊山を破って8勝4敗とした。左四つに組み合う展開となり、左のかいなを返しながら、休まずに攻めて寄り切った。押し相撲同士。変化する相手ではない分、立ち合いは「何も考えずに当たれた」と、思い切り踏み込むことができた。

新十両だった1月の初場所は、5勝10敗とはね返された。十両2場所目で悲願の勝ち越し。負け越せば再び幕下に陥落する地位だったため「良かった。最低限なことはできた。さすがに(また)落ちたくはない。(初場所は)悔しかったので」と振り返った。

初場所から感じる自身の成長については「やっている相手も違うので」と謙虚な姿勢。残り3番。「しっかり前に出られるように、残りも頑張ります」。2桁白星も射程圏だ。