大相撲の前頭石浦(31=宮城野)は、間垣親方(元横綱白鵬)に代わる部屋頭として自覚をにじませた。

25日、東京・両国国技館内の相撲教習所で九州場所(11月14日初日、福岡国際センター)に向けた合同稽古に参加。先月30日に兄弟子の間垣親方が現役を引退し、自身が部屋で最高位となったことについて「部屋頭になるのでみんなを引っ張っていけたら。自分もお手本になる言動を心がけようと思っています」と気持ちを高めた。

間垣親方は7月の名古屋場所で45度目の優勝を全勝で飾り、結果的に現役最後の場所となった。2桁白星を決めた10日目に引退を決断し、石浦含めて部屋の力士も宿舎で現役引退の意向を伝えられた。「場所前から横綱の稽古を見ていたら、もしかしたらというのはあった。そんなびっくりではなかった」と石浦。今月1日に行われた引退会見後には、力士全員で花束を渡したという。「その時は『間垣親方として頑張っていくので、みんなで頑張りましょう』という言葉をもらいました」。

間近で最強の横綱から学んだのは、基礎運動の大切さ。「プロ入る前から基礎運動の大切さは教わってきたけど、大横綱が一番大事なんだと言って、自分でも実践されてきた。本当に改めて基礎の大切さを感じました。部屋の中で四股を踏んで一番、汗をかかれていた。僕らも負けないようにやってますけど、すごいですよね」と振り返った。