大相撲の大関正代(30=時津風)が16日、都内の時津風部屋で、来年1月の初場所(9日初日、東京・両国国技館)に向けて始動した。新型コロナ感染拡大の影響で年末年始に行動規制がかかることから、部屋は10日から15日まで稽古休みだったという。

「期間が空いたので体を動かす程度にしよう」とこの日は、すり足やぶつかり稽古などの基礎運動を中心に行った。

初優勝を果たした昨年9月の秋場所後に新大関に昇進してから1年がたった。「結構今年は苦しい。苦戦している感じ。もう少し余裕を持ちたいなと。全体的に余裕がなかった」と今年1年を振り返るように、2桁勝利は11勝を挙げた1月の初場所のみ。春場所は7勝8敗で負け越し、夏場所9勝、名古屋場所8勝、秋場所8勝、九州場所9勝と、勝ち越すことで精いっぱいだった。

九州場所後には「去年に比べて体の張りが落ちた気が。体重も10キロぐらい落ちている。今の期間で体を戻すきっかけが見つかればいいなと思っています」と課題が見つかったという。年齢による筋力のおとろえや、食欲の低下を実感。稽古とは別にジムへ通ったり、食事量を意識して増やして体重増加に努めている。「大関になってから優勝できていないので、優勝できるように向かっていかないといけない」と厳しい言葉を並べた。