大相撲初場所(来年1月9日初日、東京・両国国技館)に向けた合同稽古の第3日が22日、同所の相撲教習所で行われ、大関経験者で平幕の高安(31=田子ノ浦)が合流した。

後半戦となったこの日から加わり、小結霧馬山や平幕の豊昇龍ら若手を相手に、計17番で11勝6敗と精力的に相撲を取った。稽古中も明るい表情を浮かべるなど充実感をうかがわせ「生きのいい相撲、若々しい相撲で、自分もポジティブに相撲を取れた」と振り返った。

上半期は三役で2場所連続2桁勝利を挙げるなど、大関復帰も視界に入ったが、下半期は下降線をたどった。7月の名古屋場所から3場所連続で負け越し、来場所は幕内中位から出直す。「今年1年は波があった。上半期は良かったけど、下半期はもうがたがた。でも、しっかり原因は自分の中で考えてはいるので、そうならないように来年いい年にしたい」と奮起を誓った。

8月には兄弟子で部屋付きだった荒磯親方(元横綱稀勢の里)が独立し、環境も一変した。「(影響は)少なからずはあるんじゃないか。メリット、デメリットあると思う。その中でいろいろ自分で頭を使って、考えて取り組んでいくという意味では勉強になることがある」。部屋では唯一の関取で、若い衆を相手に稽古を重ねている。「番付は離れるけど、いろんな個性があるお相撲さんがたくさんいる。どうしても一方的な相撲になったりはしますけど、そこは工夫して攻めたり攻められたり、あとは数をこなしてしっかり体をつくっていきたい」と話した。

新年最初の場所まで3週間を切った。2月には32歳の誕生日を迎え、ベテランの域に入る。「ここから充実した1年にしたい。まずは千秋楽まで優勝争いに毎場所残れるような成績。場所の主役になれれば、結果をついてくると思いますから。毎場所(優勝争いに)加わりたい」と意気込んだ。