日本相撲協会は28日、大相撲春場所(3月13日、エディオンアリーナ大阪)の新番付を発表し、豊昇龍(22=立浪)の新小結昇進を決めた。都内の部屋でリモート形式の会見に出席。元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏(41)を叔父に持つホープは、初土俵から所要4年での新三役に「ここで止まるわけじゃない。次(の番付)があるので、頑張っていきたいと思います」と貪欲に語った。

立浪部屋からは昨年名古屋場所の明生以来となる新三役。東前頭6枚目だった1月の初場所で11勝4敗の好成績を収め、今場所は一気に部屋頭となった。叔父からは「今のところは連絡きていないけど、終わったら連絡したいと思っている」と話し、笑みを浮かべた。

部屋では四股やすり足などの基礎運動に重きを置き、課題としていた立ち合いの鋭さに磨きをかけた。新入幕だった20年秋場所では131キロだった体重も、現在は142キロまで増加。「(相手が)押せなくなっている」と実感が出てきた。

会見に同席した師匠の立浪親方(元小結旭豊)は「4年で上がるのはすごいと思うし、いい弟子を持ったなと思います。気持ち、志が強い。(強くなりたいと)みんなそう思っているでしょうけど、僕の現役の頃と比べて強いなと思いますね」と、相撲に向き合う姿勢について褒めちぎった。

組んで良し、離れて良し、四つも左右で取れるが、師匠は「型」をつくることを注文。「そろそろ固めて、強い(型がある)って相撲じゃないと横綱、大関っていうのはなかなかだと思います」と、期待値が高いからこそのエールを送った。

2年ぶりの大阪開催となる春場所では、序盤から横綱、大関戦を迎える見通し。一人横綱の照ノ富士にば5連敗中だが「横綱は力強いし、自分より強い人なので、勝つって気持ちじゃなくて、自分が今までやってきたこと信じてやるだけ」と意気込んだ。【佐藤礼征】