悲願の初優勝へあと1歩と迫っていた高安だが、正代に手痛い黒星を喫して単独首位から陥落した。立ち合いで右を差し、左上手を取って形を作った。一気に前に出て勝負を決めにいったが、土俵際で逆転のすくい投げをくらった。
【千秋楽取組】2敗で並ぶ若隆景は正代、高安は阿炎と対戦 1差で追う琴ノ若は豊昇龍と 春場所
幕内後半の高田川審判長(元関脇安芸乃島)は「いい形になったけど出過ぎた。いつもはゆっくりじりじり行くけど、前に出たところを正代にやられた」と分析した。勝っていれば初優勝の望みが結びの一番に懸かったが、負けてこの日の優勝は消滅。取組後はオンライン取材に応じず、無言で会場を後にした。
地元・茨城の土浦市役所ではパブリックビューイングが開催された。「高安土浦後援会」の後援者を中心に、一般人を含めて約50人が観覧。高安が敗れると「あ~」と落胆の声が響いた。安藤真理子市長は「とても残念ですが、明日勝つことを信じています」とエール。取組前に兄弟子だった二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)は「我慢するところは我慢して、攻めるところは攻める、非常にリズムもいい」と今場所の高安の取り口を評価していた。
気持ちを切り替え、高安らしい相撲で初優勝を手にする。【佐々木隆史】

