連勝発進した琴ノ若(24)が所属する佐渡ケ嶽部屋の部屋付き親方で、今場所から副理事として審判部副部長に就任した粂川親方(60=元小結琴稲妻)が、この日の幕内後半戦で審判長を務めた。

打ち出し後、報道陣の電話取材に応じた粂川親方は、部屋で指導する琴ノ若について「(相撲が)良かった。(相手は)押しづらいんでしょうね。落ち着いているし慌てていない」と土俵際、右足一本で残り、大関正代(30=時津風)を突き落としで破った一番を評価した。最近2場所連続で千秋楽まで優勝争いに加わり、連続11勝を挙げ敢闘賞も連続受賞。そんな活躍を引き合いに「2場所(連続)で2ケタ勝って、自信をつけているんでしょうね」と察した。

また結びの一番で今場所の初日を出した横綱照ノ富士(30=伊勢ケ浜)についても言及。初日は大栄翔に完敗したケガを抱える一人横綱だけに「昨日の取組を見て、どうなるかと心配だったけど落ち着いて取れていた。今日は自分の四つを作って取れていた」と安堵(あんど)の様子で語った。場所が始まって、まだ2日しかたっていないのに、三役以上で勝ちっぱなしがいない状況については「混戦になりますね。でも、まだまだ始まったばかりなので」と、上位陣の今後の奮起に期待した。