日本相撲協会は27日、大相撲名古屋場所(7月10日初日、ドルフィンズアリーナ)の新番付を発表した。

現役力士の今場所達成可能な歴代10傑入りなどの記録は以下の通り(在位したことで達成済みも含む)。

【通算勝利数】

ちょうど1年前の名古屋場所で全勝優勝した横綱白鵬(現間垣親方)が「1187勝」という歴代トップの大記録を打ち立てて引退した。歴代2位の元大関魁皇(現浅香山親方)の1047勝、同3位の元横綱千代の富士(先代九重親方)の1045勝までが「1000勝超え」を挙げ大相撲史に偉大な足跡を残している。現役1位は玉鷲(37=片男波)の730勝。歴代10位で860勝の元関脇寺尾(現錣山親方)までは、あと130勝で「鉄人」がどこまで迫れるか注目だ。ちなみに現役2位だった序二段の51歳力士・華吹(立浪)は、今年1月の初場所限りで引退したが、通算勝利数は683。単純比較は出来ないが、元横綱朝青龍の669勝を14勝、上回る立派な記録を残した。現役2位は隠岐の海(36=八角)の656勝、同3位は1差で654勝の栃ノ心(34=春日野)だ。

【幕内在位場所数】

歴代1位は元大関魁皇の107場所。白鵬は歴代単独2位の103場所で現役にピリオドを打った。それでも白鵬の、新入幕からの幕内連続在位は、史上初の100場所を超える大記録となっている(103場所に更新)。現役トップは栃ノ心と玉鷲の77場所。歴代10傑(元関脇若の里の87場所)入りには、あと10場所が必要だ。

【幕内出場回数】

白鵬が歴代8位の1282回で引退。あと1日だけでも土俵を務めていれば、歴代7位の元関脇安芸乃島(現高田川親方)の1283回に並んでいた。現役1位は玉鷲の1140回。同2位の栃ノ心(1075回)、同3位の隠岐の海(1030回)までが1000回超えだ。なお歴代1位は、元関脇旭天鵬(現大島親方)の1470回。

【幕内勝利数】

白鵬が1093勝で、2位の魁皇に214勝もの差をつけ歴代トップのまま、土俵生活にピリオドを打った。現役1位は玉鷲の547勝、2位は栃ノ心の537勝で、この2人が500勝超え。同3位の隠岐の海は499勝で幕内通算500勝に「王手」をかけている。高安(32=田子ノ浦)も今場所11勝で500勝に到達する。

【通算連続出場】

初土俵以来、無休の「鉄人記録」。歴代4位に1436回の玉鷲が入っている。04年春場所の序ノ口デビューから足かけ19年の「皆勤賞」だ。歴代3位で貴闘力(元関脇)の1456回まで、あと20回となり秋場所5日目にトップ3入りを果たす。ちなみに1位は元関脇青葉城の1630回。

【金星獲得】

現役力士で歴代10傑(10位は9個で元大関三根山ら5人)入りは不在。8個で現役トップの西前頭2枚目の逸ノ城(29=湊)は今場所、横綱照ノ富士(30=伊勢ケ浜)に勝てば歴代10傑入りとなる。照ノ富士には過去2勝(関脇と平幕で各1勝)13敗で最後に勝ったのは16年初場所。6年半ぶりの勝利でベスト10入りなるか-。

また、7個で現役2位に並ぶ遠藤(31=追手風)と北勝富士(29=八角)は今場所、単純に番付順となれば横綱とは対戦しない。ただ上位陣の不調や2人の星が伸びれば、対戦の可能性はある。対戦となれば、勝って来場所以降の歴代10傑入りのチャンスにつなげたい。ちなみに金星獲得歴代1位は安芸乃島の16個で、2位で並ぶ高見山と栃乃洋に4個の差をつけている。