大相撲の新三役を狙う西前頭3枚目宇良(30=木瀬)が5日、都内の部屋での稽古後に取材に応じ、体重に関する持論を展開した。日本相撲協会が8月30日付で発表した身長、体重で、151キロを計測。目標としていた大台の150キロを突破し「やっとですね。だいぶ時間はかかりましたけど」と納得の表情だった。

大学在学中の20歳の時は65キロだったといい、10年かけて約90キロ増量した。目標体重に到達も「(大学の時が)一番元気に動けていた」と理想と現実の差があるようだ。身長は175センチで、秋場所(11日初日、東京・両国国技館)での幕内平均身長の183センチより低く、上位で戦うための増量だった。「まだ(体重に)慣れていない。この体重をしっかりキープしながら、動ける体にしたい」と調整はまだまだ続く。

増量のためにマクドナルドのダブルチーズバーガーを毎日のように食していたのは有名な話だ。しかし「(体重が)人としての限界を迎えた。今はもういいかな」と現在は控えているようだ。よく口にしているものには「コンビニのヨーグルトと卵焼き」を挙げた。食トレは得意ではなく、苦労して増量したが「駄目だったら落とせば良い。10キロは1、2週間で落とせる。ウエートコントロールはうまくいっている」と150キロ台にこだわりすぎない姿勢も見せた。

ここ1年は平幕上位にいるなど、安定感が増してきた。それでも「上位にいる相撲取りではない」と分析。「小細工して勝ちを拾っているしギリギリでかじりついている感じ。地力がある人が三役にいる。僕みたいにおこぼれを狙う人はまだまだ」と謙遜気味に話した。だからといって欲がない訳ではない。「(実力は)まだないです」と話すも「もちろん勝ちにいきます。もちろん(新三役を)目指しています。稽古して地力を上げて番付を上げていければなと思います」と語気を強めた。