日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)が9日、報道陣の電話取材に応じ、大相撲秋場所(11日初日、東京・両国国技館)中の新型コロナウイルス感染者の出場可否について新しい規定を決めたことを明かした。日本政府が感染者及び濃厚接触者の隔離期間の短縮を施行したのに伴って決めた。

新型コロナ感染が判明した力士ら協会員については、判明した翌日から1週間休場し、その後に出場を可能とした。感染が判明した力士と同部屋で生活している力士ら協会員は濃厚接触者扱いとし、感染者が判明した翌日と翌々日に検査をして2回とも陰性だった場合は、感染者判明から3日後に出場が可能となる。部屋住まいではない関取や部屋付き親方は濃厚接触者扱いとはならず、同部屋で生活する協会員が陽性反応を示したとしても、体調面などに問題がなければ出場できるという。

芝田山広報部長は「力士は相撲を取ってお客さんに見ていただけることが一番大事で相撲の本分である。7月場所のように大量休場を繰り返すのは、足を運んでくれたお客さんに申し訳ない。今後の大相撲の興行に大きな影響を与えてはいけないということもあります」と新たな規定を決めた理由を明かした。7月の名古屋場所では、新型コロナ感染者が1人でも出た部屋は所属力士ら全員を休場する措置を取っていた。そのため名古屋場所では、戦後最多の23人の関取が休場という状況に陥っていた。