大相撲の第79回全日本力士選士権が3日、東京・両国国技館で行われ、関脇豊昇龍(23=立浪)が初優勝を果たした。幕内力士32人によるトーナメントを勝ち抜き、決勝戦では同部屋の兄弟子の明生と対戦。右差しを許して中に入られて土俵際に寄られたが、逆転の小手投げで制した。「毎日、稽古場で兄弟子の明生関とやっている。すごく熱くなった。楽しんでやろうと思いました。すごくうれしいです」と振り返った。

コロナ禍前の19年以来、3年ぶりに開催された。「コロナで3年ぐらい大変な時期だった。だんだんお客さんが入ったり、イベントも増えてきてうれしいです」と笑顔。02年10月に開催された同大会ではおじの元横綱朝青龍(当時は大関)が初優勝し、その後の同年11月の九州場所で初優勝を果たした。そのことを報道陣から知らされると、驚いた表情を浮かべながらも「僕も頑張ります」と意気込んだ。