元小結で西前頭12枚目の千代大龍(34=九重)が、現役を引退することが決まった。師匠の九重親方(元大関千代大海)が20日、明かした。今後は相撲協会には残らず、第2の人生を進む。

今場所は7日目を終えて2勝5敗で、8日目の対戦相手の輝は不戦勝となる。

九重親方がこの日、日本相撲協会に引退届を提出。引退理由については「思うように力が出ないという話だった」と説明した。先場所から引退の相談を受けていたそうで、7日目に5敗目を喫した際に、引退の申し出があったという。

九重親方は「辞めたい気持ちがあるのに土俵に上がるのはよくないので承諾しました。『限界です』という感じだった」と申し出があった時の様子を振り返った。

千代大龍は、日体大4年時に学生横綱になり、11年5月の技量審査場所で初土俵を踏んだ。強烈なぶちかましやタイミングのいい引き技を得意とし、12年夏場所で新入幕、14年秋場所で新小結に昇進した。

通算463勝482敗50休、幕内在位は通算58場所だった。金星は3個獲得、三賞は技能賞に1度輝いた。今後は飲食業に携わる希望を持っているという。