大相撲の横綱照ノ富士(31=伊勢ケ浜)が30日、東京・明治神宮で奉納土俵入りを行った。

太刀持ちに翠富士、露払いに錦富士を従え、不知火型を披露した。八角理事長(元横綱北勝海)ら日本相撲協会の理事らも出席した。土俵入り後は報道陣の取材に対応。主な一問一答は以下の通り。

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-土俵入りを終えて

照ノ富士 「おととい(28日=元横綱白鵬引退相撲)から久しぶりに土俵入りをして、その流れで明治神宮の奉納土俵入りをできて光栄です」。

-3場所連続休場となっている両膝の状態は

照ノ富士 「大丈夫です」。

-稽古は

照ノ富士 「大丈夫です」。

-宮城野親方(横綱白鵬)が断髪式でも土俵入りを行った

照ノ富士 「数々の記録を持っている大横綱。最後の相撲を取った相手として、協会で横綱を張っている現役の自分が参加しないといけないと思って頑張りました」。

-白鵬はどんな存在

照ノ富士 「初めて対戦するまでは雲の上の存在。22歳で初めて対戦(寄り切りで敗れる)し、横綱になるためには上を倒さないといけないと思って、一生懸命向かっていった。角界に入るきっかけをつくってくれた先輩でもある」。

-初場所はテレビなどで見ていたのか

照ノ富士 「もちろん。部屋の後輩も出ているし。早く復帰するするにあたって、できるだけ相撲から離れないようにしていた」。

-復活に向けた思い

照ノ富士 「下(序二段)に落ちた時に(復活は)『無理』と言われた。でも挑戦するのが自分。今回も『無理』と言う人はたくさんいると思う。その言葉を励みにして『無理』と言われることを実現させるために、できなくても、努力することが大事」。

-今後の稽古

照ノ富士 「体づくりから入る。まだ場所が(22日に)終わったばかり。1人で相撲は取れない。明日(31日)から頑張っていきたいと思います。まわしは、ずっと着けていました」。

-4、5日と花相撲が行われるが出場は

照ノ富士 「親方と相談して決めます」。

-初場所は大関貴景勝が優勝したが感想は

照ノ富士 「自分が休場している中で責任を果たしたと思います。番付通りの力を出し続けている大関。(優勝同点の)11月場所、1月場所と『やっぱり強いんだな』と思った」。

-今年の目標は

照ノ富士 「1年に1回、目標を立てている。去年できなかったことを今年、やりたい。2ケタ優勝を目指して頑張っていきたいなと思います(現在は優勝7回)」。

-春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)での復帰を目指しているか

照ノ富士 「いつになるのか分からない。体と相談しながら。先生(医師)とも相談して。できらだけ早く。頑張ってやりたいなと思います。今の段階では『いつ』というのは分からない」。

-手術の前後で痛みや動かしやすさで違いはあるか

照ノ富士 「多少はやっぱり手術しているから、引っ掛かる部分とか、そういったものはなくなってくるけど、人工関節を入れないといけないぐらいなので、痛みはいつも通りという感じ。もう少しで(相撲を)取れるのではないかというふうには自分では思っている」。

-一人横綱で頑張らないといけない思いは

照ノ富士 「横綱は何人いても頑張らないといけないから(笑い)。3人いようが4人いようが、1人だろうがいなかろうが。私がいなくなったところで、次の人が出てくるだろうし。そうやって時代が続いていくものなんじゃないかな。オレがいなかったら、相撲協会が困るということはないから」。

-膝のことを考えると、将来的な日常生活への不安などは

照ノ富士 「将来を考えたら、今でもやめたいよ」。

-横綱の責任で現役を続けているのか

照ノ富士 「違います。自分がやりたいから」。

-相撲が好きだから

照ノ富士 「そういうことじゃなくて。1回立てた目標があるから。それを達成しないと自分の中で満足感がないというか」。

-目標は、さっきも言っていた2ケタ優勝

照ノ富士 「まずはそうですね」。

-その先の目標は

照ノ富士 「まあ、その時に考えます」。