大相撲の初場所を制した大関貴景勝(26=常盤山)が、綱とりがかかる春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)への思いを口にした。3日、東京・霊友会釈迦殿で行われた豆まきに参加。来場所への意気込みを問われ「自分が判断するわけではないので、15日間の結果を見てもらって。自分は精いっぱい相撲を取るだけです」と誓った。

節分の日の恒例行事に参加するのは3年ぶり。自民党の丸川珠代参院議員、ギニア出身のタレント、オスマン・サンコンらと並ぶ中、最も大きな声援を浴びていた。集まった観客から「優勝おめでとう!」という歓声や大きな拍手をもらいながら登場。期待に応えるかのように左手で力いっぱい豆をまいた。豆まきが終わっても最後の1人まで握手を交わすなど、ファンサービスにもきっちり対応。「応援してもらっている分、自分は結果で恩返しをしたい」と話した。

125年ぶりの1横綱1大関だった初場所。横綱照ノ富士が休場する中でただ1人の大関として臨み、番付最上位としての責任を果たした。11日目から連敗して3敗目を喫したことで、初場所での綱とりは消えたが、13日目以降は再び白星を積み上げ、千秋楽で琴勝峰との相星決戦を制した。それでも、3度目の賜杯を抱いたことはもう過去のこと。「喜んだのは優勝した日ぐらい。次の日からは次の場所が始まる」と気持ちを切り替えた。

先月31日から稽古も再開。今は基礎運動を中心に行い、場所に近づくにつれて徐々に体を仕上げていく。来場所に向けて「集中して一生懸命に取り組む。(大事なのは)気持ちと気合。それだけです」と意気込んだ。【平山連】

 

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