昭和以降最速の所要1場所で新十両に昇進した西十両14枚目落合(19=宮城野)が、貴健斗を寄り切り2勝目を挙げた。前日2日目にプロ初黒星を喫したが、しっかり切り替えてきた。

「立ち合いはあまりよくなかったが、緊張することなく戦えている。そこはよかった。初日から全く変わらず、目の前の相手に対しやるべきことをやるだけです」

相手の貴健斗は鳥取城北高の先輩だった。「自分が小学4年のとき、城北高のキャプテンだった。小さい時からお世話になった先輩と関取になって戦えて、勝てたことがうれしい」と素直に喜んだ。

落合は今年1月の初場所で幕下15枚目格付け出しデビューを飾った。今場所初日には幕下の塚原(春日野)を退けて白星発進したが、2日目に同じ新十両の玉正鳳(片男波)に敗れてプロ初黒星を喫した。それでも気持ちを乱すことなく「ただ自分が負けただけと思っている」。相撲内容に加え、精神的にも大人な“令和の怪物”が、仕切り直して再発進した。