出場停止明けの東十両3枚目逸ノ城(29=湊)が、朝乃山との「幕内優勝経験者」対決を制し、初日から4連勝を飾った。

右の相四つで、立ち合いから朝乃山に右差しを許して攻めたてられたが、土俵際で重い腰を生かして残し、上手投げを決めた。朝乃山との対戦は19年春場所以来4年ぶり。過去2戦2勝と相性のよさは、4年の時をへても変わらなかった。

取組後は「自分の形にはなれなかったがしっかり残せた」と振り返り、朝乃山との対戦については「目の前の一番に集中しただけ。(意識していないかに)そうです」と言った。

昨年の名古屋場所で幕内優勝を飾った逸ノ城だが、コロナ禍で外出禁止を破る日本相撲協会が設けたガイドラインを違反したとして今年初場所は出場停止。東前頭7枚目から番付を下げての出直し場所となった。

昨年は師匠湊親方(元幕内湊富士)夫人への暴力疑惑が発覚するなど、マイナス要素の話題でもにぎわせた。幕内復帰へ視界良好の4日間だが、「まだまだあるんで。1日一番でやっていきます」と引き締めた。